外を見たら雪はとっくに雨に変わっていた。
しばらくひっそり生きたいな、と思う。




この本にはスコーンやフルーツケーキの焼き方から、おいしい人生のつくりかたまで載っている。スプーン沢山の喜びと、悲しみをひとつまみ。
こういう日はお菓子を焼こう。

ひっそりしていたのとは裏腹に、遠くに行きたくてたまらない。
地図を広げてこの土地に私の足跡を付けたい、と思ってしまう。
オーストラリアの横断鉄道、オーストラリア出身のお兄さんは「退屈だよ」って言っていたけれど実際どれくらい退屈なのかためしてみないと気がすまない。
寂しいから、遠くに行きたい。私のことを誰も知らなければ、寂しいと言う必要はなくなるから。自在に操ることのできる言葉がなければ自分を伝える努力はしなくても済むから。
私遠くに行きたいのかな。
旅行会社に既に3本電話かけて、航空券さがしてもらってる。「じゃあそれをお願いします」の一言が言えない。誰に遠慮してるんだろ。一人になるのが怖いのかな。知らない町に行くのが怖い?

久々によく泣いた。
姉と話したのも久々。
姉の観察結果によると、私は「思考や感情に鎧を着せていて
自由に思考する訓練ができてない」とか。
つまり考えたことや感じたことを他人に伝えるのはまた先のお話らしいです。