もっと泣いてもよかったなら泣いていたけど、
でもやっぱり泣けなかったん。
色々堰き止めるものがあって。
一日中でも抱きしめてもらえないと、それだけの時間をかけないと
あたしはたぶん、だれかの腕の中で自分の気持ちをぜんぶ溶かしだすことはできないらしい。
それがいいのか悪いのかよくわかんないし、
無理しているっていうかそういう仕組みらしいので仕方ないん。
ぜいたくなんだ。
この先どうなるんだろうねぇ。
あたしもよくわかりません。
でもあんしんする。
そんなかんじ。


ふうっ、っとひとりになって、
すごい勢いで三島由紀夫を読んでみた。
速く読みすぎて行間なんて読みきれず。
ふとんにもぐって、声を殺して泣いた。
壁薄いんだ。
熱も下がんないし
おなかも胸もむかむかして、
たべたものもこうやってぐちゃぐちゃしてるのも
ぜんぶ吐いちゃいたくてたまらないのに
それでも吐けない。

「ん〜、
 イヤだって思うならがんばってプラスに考える、なんてのはいかが?」

なんかね、こういうのって本でてるじゃん。
「プラスに考える習慣を身につけましょう」云々。
言われてすんなりできるならそんな本買うやついないんだよね、多分。

あたしもたぶんがんばってるよ、
考えても仕方のないことはかんがえないようにしよう、とか
もうちょっとプラスにいこう、とか。
でも結局時間の問題なのかなぁ、って思う。

たろうが言ってたけどね、
本とかたくさん読んで、いろんな喜怒哀楽とか経験してるうちに
ある日ぽーんと抜けるようになる、って。
だからいつもそんなに悲しそうな顔をしていちゃだめだ、って。
あたしはそれを信じてるんだ。
はやくそういう日こないかなぁ、って。
でもぜんぶ時間任せじゃなくて、そういう日が一日でも早く来るように
じたばた。