2018年11月

キエフに関する知識が野蛮すぎて自分を恥じる。
キエフの魅力を教えてくださった空佐にも御礼をいいたいし、キエフに入り浸ってる兄のおかげで飛ぶことができた。
ロシアとウクライナは国交の関係で、すぐ隣なのにベラルーシを経由しないと行けない。陸路でも飛行機でも。
ハルヴァの魅力。一枚の黒パンがおいしすぎて、脳が揮発するかと思った。

Покров Богодицi/Галичина/13 ст.(?)
The intercession of the Mother of God/Halychyna/13th c.(?)(撮影可)
ウクライナ国立美術館蔵、ウクライナ南西部のガリツィア地域の13世紀(?)のイコン。
時間がなかったのだけどちょっと早起きして急いでみてきた。
こんなイコンに出会えるなんて、キエフだいすき。

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ネフスキー大通り、血の上の救世主教会の前で兄と待ち合わせをする。

酔ったおじさんがわたしに寄ってきて、
酒臭い声で「美しきひとよ、お恵みを」といった。

ご用件は硬貨を恵んでほしいという趣旨。新しい手法だ。

それを兄に言ったら大笑いされた。
красавица、美女でよかったね、って。
красавицаというのはチャイコフスキーの「Спящая красавица 眠れる森の美女」の一節である。

兄との用事が終わったらなんだか落ち込んでしまった。
地下鉄の駅前の花売りから、バラを一本買う。
オレンジの、小さなバラ。50ルーブル。

売り子のおねえさんにお金を払うと、
「すきなの抜いていきなさい」と言われる。
頼まなければ特に紙につつんだりしないので、そのままバラを一本ひっこぬいて、ぶら下げて帰る。
マルシュルートカ(乗り合いタクシー)に乗った。
バラは隣の席に寝かせる。
運転手さんにお金を払って、夕暮れの空をぼんやり眺める。

ふと気が付くと、前の席のご婦人が、私の顔を凝視している。
あらあ、なんの香りかと思ったらあなたじゃない。
なんだかとってもいい香りがするの。
今わかったわあ!!!
と、叫んだ。

これがそのときのバラ。

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