という映画を流している。
本屋で、村上龍の本を読んでいた。
『逃れられない寂しさからいかにして逃れるか』
というのがテーマだった。
結局みんな寂しいのに、
世の中の潜在的、不可抗力的な寂しさから逃れる方法を誰も教えないから
身体を売ったり人を叩いたり殺したり、平気でするようになるんだ、
という内容で終わっていた。
村上龍だったら何らかの答えを見せてくれるかもしれない、
と期待していた。
身売り願望。
姉のフランス土産といって
紅色の貝でつくったブレスレットをもらった。
ひとつでいい、といったのに
ふたつ、もらった。
くったりとした黒いコットンワンピに腕を通して、
通した腕でドライヤーをいつもより丁寧に、かける。
丁寧にかけると、まっすぐになる。
まっすぐになったら
部屋の電気を切って、
両膝を抱えたまま
髪をライトの光に当て
黒から赤色に反射する髪を鏡に映し、たのしむ。
鏡に映る、瞳たちを見詰める。
自分が自分に帰る瞬間。
このときの気怠さと表情を、
私は誰にも見せたことがない。
いじっぱりでアネゴ肌で、ちょいと頭の回転の速いことを装いつつも
情緒不安な女の子。
空蝉の衣を脱いだ、
空気の外。
そこにいる私を見せて、
私は誰かに受け入れてもらえるのだろうか。
本屋で、村上龍の本を読んでいた。
『逃れられない寂しさからいかにして逃れるか』
というのがテーマだった。
結局みんな寂しいのに、
世の中の潜在的、不可抗力的な寂しさから逃れる方法を誰も教えないから
身体を売ったり人を叩いたり殺したり、平気でするようになるんだ、
という内容で終わっていた。
村上龍だったら何らかの答えを見せてくれるかもしれない、
と期待していた。
身売り願望。
姉のフランス土産といって
紅色の貝でつくったブレスレットをもらった。
ひとつでいい、といったのに
ふたつ、もらった。
くったりとした黒いコットンワンピに腕を通して、
通した腕でドライヤーをいつもより丁寧に、かける。
丁寧にかけると、まっすぐになる。
まっすぐになったら
部屋の電気を切って、
両膝を抱えたまま
髪をライトの光に当て
黒から赤色に反射する髪を鏡に映し、たのしむ。
鏡に映る、瞳たちを見詰める。
自分が自分に帰る瞬間。
このときの気怠さと表情を、
私は誰にも見せたことがない。
いじっぱりでアネゴ肌で、ちょいと頭の回転の速いことを装いつつも
情緒不安な女の子。
空蝉の衣を脱いだ、
空気の外。
そこにいる私を見せて、
私は誰かに受け入れてもらえるのだろうか。
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