ただでさえ自分の中の女の芯が渇きゆく日々、冗談じゃない。
泣きそうになりながら話すあたしに、昨日とむ君はいつもとかわらぬ不思議な平静さで、コドモを産むならちゃんと治さなきゃね、と言った。
昨日おそらく初めて自分の年齢を忘れた。
そういえば消えゆく本屋を訪ねた帰り、
大学近くの地下鉄でインドのおじさんとプチ友達になった。
緑色のターバンをこぎれいに巻いていて、あたしはそれをまいている人を実際に見るのは初めてだった。シク教の方で、小さな旅行会社を経営しているらしい。さっきメールが来た。ふとしたきっかけでメアド交換をすることは少なくない。雨の台北駅前で傘に入れてあげたおじさん。大学ですれ違った短期留学生。マルタで知り合った学生たち。でも本当にメッセージが来たのははじめてだ。そういうことをするために、普段使いでないメアドをひとつ作っている。ちなみに彼曰くホットメールはインド人が作ってマイクロソフトに売ったらしい。
毎日やってくる就活情報。メルマガ。
自分で登録しておきながらそれを書いて送ってくれる人には悪いけれど、
何かがますます枯渇しゆくつまらなさである。
そのなかにひょっこり紛れ込んできたたより。
ふしぎなかんがい。