密会日記

2006年09月27日

記憶

高3のとき、和文英訳で有名な長部三郎先生という方に英作文を習っていました。
私はあまり直接お話したことはない気がします。半期も習わなかったのでお顔も覚えておりません。
その方が受験直前、高校生活最後の英作文の授業で、黒板にあの太くて綺麗な筆記体でこう書かれました。



       You have
           your whole life
                  ahead of you.




前途洋々。
三行にわたって黒板に堂々と書かれたその文字を、今も鮮明に覚えています。
君たちへ贈るはなむけの言葉。卒業後私はすぐに19歳になり、あれから4年経ちましたがこれ以上綺麗な英語は未だ見ていません。
未来もすべて君のものだよ。
東京タワーの見える街、夕方にそのひとを改札口まで送りふらふら歩いていた私は突然これを思い出して、ひとり泣きそうになりました。過去に固執する必要はないし、無理してそうしなくてもわたしはいつかきちんと叶えられる。それでもなお私は記憶を分かつことのできるひとをひどく欲して、ぐちゃぐちゃになりました。
こんなにたくさんの人々の愛情に満たされてきたのに、
どうして私はこんなにももろいのでしょう。





coloro at 23:29│Comments(0)

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