日記(物欲)
七月、たぶん大人になってはじめて、ブレスレットを買った。
ペルシャ絨毯の店で買った。
トルコの職人さんが作ったという、細い細いやつ。
ペルシャ絨毯の店にはよく遊びに行ってるものだから(買わないのに)、セール品をさらに値引いてもらった。
もっと太くて沢山じゃらじゃらだったら、なんだかアラブの富豪みたいにになれそうな。
トルコ製のは純度が大事だから、万一旅行先でお財布を落としてもお金にできます、お守りになりますよ、といつもわたしに熱烈に数十万の指輪をはめさせてくださる店の奥さんがいった。
それを先週、ジムで無くした。
ジム内をものすごーく探して、
ジムの前にハイヒールを買った靴屋さんでも訊いて、
でもなくて、ショボンとしたまま翌日おじいちゃんの法事とか行ってもっとショボンとして、
一週間ショボンとして、
そしたら今日行ったら、
ジムのクマさん夫婦が、探して取っておいてくれた。すっごい一生懸命探してたから、てっきりダイジナヒトからもらったものだと思ったらしい。
でっかいインストラクターのクマさんが、ドアの隙間に見つけてくださった!
靴屋さんもあのあと探してくださったらしい。
みんなに守られて帰ってきた。うわぁい!!!
『富を手放して無一文になったら、毎日ものすごーく気楽で楽しくて仕方ない。だってなくならないもの。』という手塚治虫のブッタの一節を思い出した。
持ってなければはじめから無くしたり悶々としないけど、
でも女の子だからなー。